期初の営業会議。「今期は前年比 120%!」と号令がかかり、メンバーへ目標が割り振られていく。現場あるあるですが、その目標、どうやって積み上げたんでしょうか。
正直に言うと、私たちが営業マネージャーの方とお話していて多いのが、「去年の数字に係数を掛けただけ」というケースです。リードを何件取ればよいのか、アポ率をどこまで上げれば届くのか、そこの分解がないまま「気合」で配ってしまう。
結果、半期が終わった頃に「なぜか足りない」となり、後半は受注単価を無理に積もうとして失注が増える。この悪循環から抜け出すには、売上を逆算で組み立てる視点が必要です。
売上を「掛け算」で分解する視点
KPIツリーで営業を見るというのは、シンプルに言えば売上を構成要素の掛け算に分解することです。
売上 = リード数 × アポ率 × 商談化率 × 受注率 × 単価
この 5 つのレバーは独立しています。だからこそ、どこを動かすと売上がどう動くのか、シミュレーションで見える化できる。
「気合で 20% 伸ばす」ではなく、「どのレバーを何%動かせば 20% 伸びるか」を逆算する。これが KPI ツリー思考の出発点です。
そしてもう一つ重要なのが、レバーごとに「動かすコスト」が違うという点です。リード数を 1.5 倍にするには広告費や人員投資が必要ですが、受注率を 5 ポイント上げるのは、提案資料の改善や同行ロープレで届くことがある。同じ「売上 +20%」でも、どのレバーで作るかで投資額が桁違いに変わるわけです。
数字で見るとどうなるか
具体的に見ていきましょう。あるチームの状態を以下のように置きます。
項目 | 値 |
|---|---|
リード数 | 100 |
アポ率 | 30% |
商談化率 | 50% |
受注率 | 25% |
単価 | 80 万円 |
この掛け算で出てくる年間売上は、約 3,600 万円です。
ここで「売上を伸ばしたい」となったとき、多くの現場ではまず「リードを増やそう」となります。広告予算を積んで、テレアポを増やして、と。気持ちはわかりますが、ちょっと待ってください。
同じチームで受注率だけを 25% → 30% に改善するとどうなるか。試算すると年間売上は約 4,320 万円。差分は 700 万円超です。
リード数や単価を動かさず、受注率の 5 ポイント改善だけで 700 万円超が乗る。リードを 20% 増やすコスト(広告費・人件費)と、提案品質の改善コストを比べたとき、後者のほうが圧倒的に安く効くケースが多いんですね。これが「レバーの効きの違い」です。
では何をすべきか
打ち手はシンプルです。
- 自社の KPI ツリーを実数で書き出す:リードからの転換率を、肌感ではなく直近 6 ヶ月の実数で出す
- ボトルネックを特定する:5 つのレバーのうち、業界平均と比べて明らかに低い箇所を見つける(※業界平均は参考値)
- 「動かすコスト」と「効き」を比較する:レバーごとに、1 ポイント改善するための投資額と、得られる売上インパクトを並べる
この 3 ステップを通すと、「来期はリードを 1.5 倍に」という雑な目標が、「受注率を 5 ポイント上げるために提案テンプレートを刷新する」という具体策に変わります。
ただ、頭の中だけでこの計算を回すのはかなり大変です。だから私たちは、ツールで触りながら見ることをおすすめしています。リードを 100 → 120 にした場合と、受注率を 25% → 30% にした場合、どちらが効くのか。KPI サンドボックス で数字を動かしてみると、自社のボトルネックがどこにあるか、肌感ではなく数字で見えてきます。
まずは自社の数字を入れてみる
KPIツリーで売上を逆算する考え方は、知識としては多くの方がご存知です。ただ、自社の実数で組み立てて、レバーごとの効きを比較したことがある方は、意外と少ないんです。
KPI サンドボックス で 5 分ほど数字を動かしてみてください。そのうえで「うちのボトルネックはここっぽいが、どう改善すればいいか」というご相談があれば、私たちの営業支援サービスでより踏み込んだ設計をお手伝いします。
ご注意:本記事および当ツールの業界ベンチマーク値は AI による推定の参考値です。シミュレーション結果は入力値に基づく試算であり、実際の成果を保証するものではありません。「業界平均まで改善した場合との差」として参照ください。
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